イスラーム世界におけるSF

という題名で記事を書こうと思い、エジプトにおけるSF映画の興行収入を調べて、エジプトの平均チケット代と通貨の為替レートを調べたところでいきなり脱線してしまいました(イスラームのSFの記事のリンクは末尾にあります)。エジプトの通貨の暴落ぶりが半端ありません。一番上がエジプト・ポンド(出典グラフはこちら)。昨年10月に、エジプト政府がIMFの勧告を受け入れ、固定相場制から変動相場制に移行した時の断崖…

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最近読んだ近年の歴史学方法論書籍(5)

ここ4ヶ月ほどで読んだ歴史学方法論関連書籍には、以下のものがあります。 (1)完読したもの 『思想』1994年4月号 「歴史学とポストモダン」特集 838号『思想』2010年8月号 「ヘイドン・ホワイト的問題と歴史学」1036号『思想』2018年3月号「〈世界史〉をいかに語るか――グローバル時代の歴史像」 ゲオルグ・イッガース『20世紀の歴史学』晃洋書房、1996年 ジョン・ギャディス『…

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最近読んだ歴史学方法論書籍(4)欧米史学史書籍と言語論的転回の受容

 以前ご紹介したように、『思想』1994年4月号は、「ポストモダンと歴史学」特集で、言語論的転回を扱っていました。実際読んでみたところ、予想と違って日本の歴史学者は登場しておらず、日本人は、巻頭の「思想の言葉」に、英文学者で、80年代には、文芸評論でこのあたりの議論の紹介につとめていたはずの冨山太佳夫氏が登場しているだけで、残りの5人は英米の歴史学者が『過去と現在』誌等に投稿した記事の翻訳で驚き…

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最近読んで気に入った言葉

大した内容ではありませんが、このところ続いたので、備忘録代わりにまとめて見ました。私のスタンスもこんな感じです。 【1】橋場弦 山川出版社の高校世界史の教科書を担当されている東大の橋場教授(古代ギリシア史)への東大学生Webサイトのインタビューです(こちら)。この中で、特に2頁目、3頁目の記載。以下抜粋。 -ピースが少ないと、解釈するときに無意識にアサンプション(思い込み)が反映されてしま…

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イランのSF映画『テヘラン:2121年』

イランのSF映画を調べてみたところ、約100年後のテヘランを描いたCGアニメーション作品『テヘラン2121年』(西暦2121年は、イラン暦1500年に相当する)という作品を見つけました。取りあえずまがりなりにもイランにSF映画があることがわかり、感動。映像的にはこちらのサイトにある通りです(IMDbはこちら)。  左画像の中央から左方向の地上に見えているのはモスクです。『スターウォーズ』EP1…

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世界各国における『フォースの覚醒』と『インフィニティ・ウォー』の入場者数の推計と比較

 今回やりたかったことは、世界におけるSFの浸透度の調査だったのですが、まずは『スターウォーズ』の受容度を調べ始めたところ、どんどん脱線している状況です。今回は、アベンジャーズシリーズの最新作『インフィニティー・ウォー』の世界各国での入場者数を推計してみました。ご興味のある方はこちらをご参照ください。色々なことがわかり、有益でした。結論の要点としては、1.『フォースの覚醒』と『インフィニティー・…

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インドにおける映画『スターウォーズ』浸透度

※SF映画(かなりシュールな)の傑作『ラ・ジュテ』Gyaoで放映中です(こちら)  このところ最近読んだ歴史学方法論の書籍の紹介をしてきましたが、一応GW前後に読んだ書籍はだいたい終わり、今月は、5-6月に読んだ書籍の感想を書く予定ですが、少し気分転換に、最近調べた映画の話を書くことにします。  いかにもカタカナのアメリカ文化(或いはハリウッド文化帝国主義)の象徴としてスターウォーズを軸にイ…

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新しいGIMP 2.10.2が使いにくい ver3

 昨晩からGIMPが突然起動できなくなった。起動中にハングしてしまう。もう10年以上も更新していないので、最新版を入れてみた。今まで使用していたのは、2007年にでた2.4で、現在は今年の5月に出た2.10.2である。GIMPとは、1996年のversion0.6くらい(確かLinuxのキットに入っていた)からのつきあいなので、もう20年以上経つ。思えば長いつきあいだ。しかしさすがに10年以上更…

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最近読んだ近年の歴史学方法論関係の書籍(3)教育関連

今回は、高校・大学教育での歴史学の教え方に関する方法論の書籍です。 1.『わかる・身につく歴史学の学び方-大学生の学びをつくる-』(大学の歴史教育を考える会/2016年)  完読しました。大学の史学科で何をやるのか、を端的にまとめた書籍として大変有用だと思います。基本的には、史学科の入学直後の大学1年生向けに、大学4年間で何をやるのかについて具体的事例が挙げられているのですが、史…

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最近読んだ近年の歴史学方法論関係の書籍(2)言語論的転回<2>日本での受容

 今回は、言語論的転回の日本での受容です。  私の学生時代(1980年代)は(私の周囲では)、このあたりの議論は、歴史学側にぜんぜん受容されてはおらず、史学科の人に、歴史方法論を勉強している、というとマルクスか、ウェーバーか、ときかれ、どちらでもない、と答えると、うさんくさそうにトインビー?生態史観?と口にされるような状態で、よくても哲学だと誤解され、前提が遠すぎて話が通じない状況でした。言語…

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